EDUCATION / TSE

日本の株式市場を、構造から読み解く

取引所の区分、代表的な指数、決算資料の見方、そして失う可能性のあるもの。投資を始める前に押さえておきたい基礎を、一つのページにまとめました。

対象 東京証券取引所 性質 教育情報 更新 2026年4月

本ページは市場の仕組みを学ぶための解説です。投資助言、銘柄の推奨、口座開設の案内、個人情報の入力欄はありません。株式の価格は元本を割れることがあります。

市場の輪郭

数字は時点によって変わる目安です。最新値は取引所の公表資料で確認してください。

約3,900社
東証上場の規模感
3区分
2022年4月以降の市場
225銘柄
日経平均の採用数
前場・後場
平日の立会い

取引の中心は東証

国内の上場株式は、東京証券取引所に集約された市場で売買されます。売買の注文は証券会社を通じて取引所に出され、価格は需給で決まります。

業種は一枚岩ではない

自動車や電機、精密、銀行、商社、情報通信など、値動きの理由は業種ごとに違います。指数が上がっても、保有している会社が同じ方向とは限りません。

三つの市場

2022年4月、東証は市場第一部・第二部・マザーズ・JASDAQを、プライム・スタンダード・グロースに再編しました。

01

プライム

海外投資家との対話を前提にした区分です。流動性、ガバナンス、収益基盤について、相対的に高い形式基準が置かれています。

  • 時価総額加重のTOPIXは、この区分が母体
  • 英文開示など投資家向け情報の厚みが問われる
02

スタンダード

公開市場として必要な流動性とガバナンスを備えた企業向けです。規模の大小より、継続して株主に説明する体制が焦点になります。

  • 国内投資家との対話が中心になりやすい
  • 基準を満たさなければ区分の見直しがあり得る
03

グロース

高い成長を目指す一方、業績や資金繰りがまだ安定していない企業も含まれます。値動きの幅は、成熟企業より大きくなりやすい区分です。

  • 事業計画と成長投資の説明が重視される
  • 赤字でも上場し得るため、決算の読み方が違う

見るべき論点

個別銘柄の前に、市場全体を動かしやすいテーマを五つに分けました。

01

日経平均株価

採用225銘柄の株価を調整して平均する、株価平均型の指数です。値嵩株の変動が指数を大きく動かすことがあり、市場全体の時価の増減とは一致しません。

02

TOPIX

東証プライムを対象にした時価総額加重型の指数です。大きい会社の割合が高く、日経平均と並んで国内株の体温計として使われます。

03

金融政策と金利

日本銀行の利上げ・利下げや国債買い入れの変更は、銀行、不動産、輸出企業で効き方が違います。金利は「株に良い・悪い」の一言では済みません。

04

円相場

輸出比率の高い企業は円安で円建ての売上が膨らみやすく、輸入コストの重い企業は逆です。同じ円安でも、決算への入り方は会社ごとに違います。

05

決算と還元

四半期の短信、配当、自社株買いの変更は、その会社の株価に直接触れます。市場全体が静かでも、一本の開示で大きく動くことがあります。

用語の手引き

数字の名前だけ覚えても、何と比べているかが分からないと使えません。

PER(株価収益率)
株価 ÷ 1株当たり利益。利益に対して株価が何倍かを見ます。業種が違う会社をそのまま比べるのは危険です。
PBR(株価純資産倍率)
株価 ÷ 1株当たり純資産。1倍を下回ると「解散価値より安い」と言われることがありますが、それだけで割安とは限りません。
ROE(自己資本利益率)
利益 ÷ 自己資本。株主のお金をどれだけ利益に変えたかの比率です。借入を増やして見かけ上高まる場合もあります。
配当利回り
1株当たり年間配当 ÷ 株価。株価が下がると利回りは上がって見えます。減配すれば、その利回りは維持されません。
時価総額
株価 × 発行済株式数。会社の「値段」の目安であり、売上や純資産そのものではありません。
決算短信
決算確定後に取引所へ出す速報です。売上、利益、配当、翌期予想の第一報として読まれます。
有価証券報告書
金融商品取引法に基づく年次の開示です。短信より遅く出ますが、会計方針やリスクの記述が厚い資料です。
適時開示
投資判断に影響し得る事実を、遅れず取引所の仕組み(TDnet)で出す制度です。合併、業績修正、不祥事などが対象になります。

リスクの整理

価格が上がる話の前に、元本が減る経路を分けておきます。

相場全体の下落

景気、政策、海外市場の急変で、業績が変わっていなくても株価が下がることがあります。

為替

円で買う国内株でも、輸出入や海外子会社を通じて為替が利益を変えます。外貨建ての商品なら評価額そのものが動きます。

売れない時間

出来高の薄い銘柄や、取引が止まった場面では、希望の値段ですぐには売れません。

発行体の信用

赤字の継続、債務超過、上場廃止、倒産では、投資したお金が戻らないことがあります。

一本の株に偏る

指数が安定して見えても、一社の不祥事や下方修正で、その銘柄だけが大きく下がります。

金利

調達コストの上昇は、借入の多い会社の利益を削ります。割引率の変化は、将来利益への評価も変えます。

判断は手元の条件で行う

株式は預金ではありません。価格は元本を割れることがあります。使う時期、失って困らない金額、すでに持っている資産の偏りを先に決め、必要なら金融機関や税務の専門家に確認してください。このページはその代わりにはなりません。

よくある質問

クリックすると回答が開きます。

日経平均とTOPIXは、なぜ数字の動きが違うんですか。

日経平均は225銘柄の株価平均、TOPIXはプライム市場の時価総額加重です。値嵩株の影響が強い日と、大型株の時価が動いた日では、二つの指数の方向や幅がずれます。

プライムにいる会社は安全ですか。

区分は上場の形式基準であり、値下がりしない保証ではありません。プライム企業でも、業績修正や不祥事で株価は下がります。

初心者は何を読めばよいですか。

まずは一社を選び、決算短信の売上・利益・配当・翌期予想と、有価証券報告書のリスク記述を対で読むのが近道です。用語は、その会社の数字に当てはめて覚えると残りやすいです。

開示資料はどこで見られますか。

会社のIRページ、金融庁のEDINET(有価証券報告書など)、取引所のTDnet(適時開示・短信)が基本の三つです。

このサイトは銘柄を勧めますか。

勧めません。売買のタイミング、目標株価、特定商品の紹介は掲載していません。

プライバシー

このファイル単体で完結する静的ページです。

集めないもの

氏名、メールアドレス、電話番号などの入力欄はありません。会員登録、資料請求、アンケートも置いていません。ページを読んでも、当ページが個人情報を受け取ることはありません。

外部の読み込み

文字とアイコンを表示するため、Google Fonts と Font Awesome(cdnjs)を読み込みます。これらの提供元が、接続に伴う技術情報を各自の方針に従って処理する場合があります。

Cookie と計測

当ページ自身は Cookie を保存しません。アクセス解析、広告タグ、コンバージョン計測は入れていません。

このサイトについて

誰に向けたページで、何をしないかを先に書きます。

目的

東京証券取引所の市場区分、代表的な株価指数、開示資料、投資に伴うリスクを、学習用に一文ずつ説明しています。売買の指示や将来の価格予想は含みません。

置いていないもの

申込ボタン、問い合わせフォーム、LINE やメールへの誘導、口座開設、特定の証券会社・銘柄・金融商品の紹介はありません。入力して送る項目はページ内に存在しません。

数字の扱い

上場社数などの数字は、時点によって変わる目安です。最新の規則と統計は、東京証券取引所、日本取引所グループ、金融庁 EDINET の公表資料で確認してください。

最終更新:2026年4月